前回のブログでもお話したように、正しい発音は格好よく英語を話すだけではなく、相手の話していることを聴くために不可欠です。
とは言え、日本語と英語の発音は多くの点で異なり、英語の発音をマスターするのは簡単ではありません。では英語の発音をどこまで頑張れば良いのでしょうか。
英語は一部の英語を母語とする人達だけが話す言語ではありません。今では、日本人を始め、英語を母語としない非英語圏の人達もまた英語を使うようになりました。
非英語圏の私達の英語は個人差はあるものの、母語の影響を受けているのが現実で、その影響は特に発音に現れます。

私はかつて香港で仕事をしていましたが、オフィスには、地元の香港人の他に、アメリカ人、イギリス人、オーストラリア人、ABC(American born Chinese/アメリカ華僑)、BBC(British born Chinese/イギリス華僑)、ニュージーランド人、ブラジル人、アルゼンチン人、シンガポール人、フィリピン人、インド人と様々な国の出身者がいました。
英語Nativeのアメリカ人、イギリス人、オーストラリア人でさえも発音が異なるのは周知の通りですが、その他の同僚もそれぞれの母語に影響を受けた英語を話していました。
インド人やシンガポール人の同僚は英語の運用力で言えば、Nativeに近いものの、発音だけで言えばお世辞にもNativeらしいというわけではありません。彼らの話す英語には彼らの母語の影響が強く現れます。
しかし、彼らの英語の運用力は高く、正直、発音は大きな問題にはなりません。そもそも発音をどうこう言う人は誰もいません。
英語が世界共通言語になった今、英語の正しい発音はある程度必要ではあるものの、無駄に発音にこだわるのは、通訳やニュースキャスター、ハリウッド俳優を目指すという夢でもない限り、あまり意味がないのでは、と思っています。
では、発音の細部にこだわらないのであれば、何にこだわるかと言うと、英語の抑揚(イントネーション)やリズムです。
日本語には抑揚やリズムが無いため、私たちの話す英語はその影響を受け、一本調子になりがちです。
実際のところ、英語Nativeの人達が日本人の英語が分かりにくいと感じるのは、発音そのものではなく、抑揚やリズムの乏しさだとも言われています。
私のレッスンの受講生で「英語の発音を直したい」という方でも、発音そのものはそれほど悪くなく、抑揚やリズムを身に付ければ、ぐっと英語らしくなるということはよくあります。
英語の抑揚やリズムは個人の個性でもなければ、無作為に起こる現象でもありません。いずれも規則性があり、意味とも連動しています。
所見で英文を音読してもらうと、その人の英語力が大体分かりますが、それは、意味の固まりを意識し、語順通りに理解しながら読んでいると、自然な抑揚やリズムが生まれるからです。そうすると、内容は伝わり易くなり、細かな母音や子音の発音が多少違っていても大きな問題にはなりません。
一方、抑揚やリズムの無い音読は、字面を追っているだけで、内容を理解していないことが多く、何を話しているのかが聴いている方にも伝わりにくいのです。
音は話す、聴く上で重要なのは間違いありませんが、英語が世界の共通言語となった今では、英語の発音も様々です。
細かな母音や子音にこだわるよりも、抑揚やリズムの規則性を知り、意味と連動させながら自然な抑揚を身に付ける練習もまた必要だと思っています。
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